様々なルーツをもつチーズケーキ
チーズケーキは、日本ではケーキの定番で、食べたことのない人はいないでしょう。
しかし、チーズケーキのレシピは、フランスから伝わったものではありません。
フランス語でチーズケーキを言うと「ガトー・オ・フロマージュ(Gateau au Fromage)」になりますが、このようなお菓子が特に大量消費されているわけではないのです。
仏語版ウィキペディアには「主にアメリカで一般的なケーキ」とありますが、その言葉通り、私たちが普段食べるベイクド・チーズケーキは、米ニューヨークを拠点にして大衆化したものです。
チーズケーキには、ベイクドチーズケーキ、レアチーズ、そしてスフレチーズケーキがありますが、このうちスフレタイプのものは、日本で考案されました。
チーズケーキそのものは、実は古代ギリシャ時代からあり、古代五輪第一回大会では選手たちに振舞われていたといいます。
しかし、現在私たちが目にするものとはだいぶ見た目も味も違っていました。
現在のチーズケーキの起源は、ポーランドのポドハレ地方の郷土菓子「セルニック」です。
ポーランド産チーズを使ったセルニックがアメリカに出現してアレンジされ、世界的に広まったと考えられます。
日本では、1960年代にチーズケーキが発売され、人気になりました。
しかしその起源を辿ると、ギリシャやポーランド、そしてニューヨークでの進化の歴史あったのです。