フランスとヨーロッパのお菓子ガイド

ミルフィーユ(Mille Feuille)

ミルフィーユは、日本人にはすっかりおなじみのお菓子ですが、この名前は「Mille(「千」の意味)」と「Feuille(葉)」からできたフランスの造語です。

ミルフィーユ

四角く広げた生地を何回も折り畳み、千枚の葉が重なるようにしててできたパイ生地から、この名が付けられています。

正確に発音すると、「ミルフォイユ」のほうが近いと思われますが、日本では「ミルフィーユ」として定着してます。

折り畳んでできたサクサクの生地のことを「パート・フィユテ」といいますが、この生地の製法は、一説によると、7~8世紀にアラブ人がフランスに侵入した時にフランスに伝わったそうです。

また、17世紀の画家クロード・ロランが、画家になる前にパティシエとして修行していた時に考案したという説や、著名なパティシエであるアントナン・カレームが考案したという説もあり、結局のところ、明確な起源はわかっていません。

ミルフィーユは、フランスの伝統ではパート・フィユテの間にカスタードクリームを入れ、その上に2色のフォンダンをかけます。

しかし現在ではバリエーションが豊富になり、カスタードと生クリームを混ぜ合わせたものを使うこともありますし、フルーツを使ってアレンジすることもあります。

日本では「ナポレオンパイ」という名前でもおなじみのこのお菓子は、パート・フィユテの部分が料理にも使われるなど、幅広い楽しみ方ができる逸品です。

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