シブースト / サントノレ（Chiboust / Saint Honore）
シブーストとサントノレは、いずれもシブーストクリームが入ったお菓子です（下の写真はシブースト）。
シブーストクリームとは、カスタードクリームに泡立てた卵白を入れたもので、通常のカスタードクリームよりも食べた感じが軽いのが特徴です。
このクリームを考案したのは、パリの菓子店「シブースト」のパティシエであるシブースト氏とその弟子のオーギュスト・ジュリアンだと言われています。
このレシピが考案されたのは1840年のこと。
菓子店シブーストでは、ブリオッシュ生地に生クリームを入れた新しいお菓子が考案されました。
しかし、このお菓子の欠点は、時間が経つとクリームがブリオッシュに染み込んでしまうことです。
この問題を何とかしたいと思い、店のパティシエたちはまず土台をパイ生地にし、その上に生地に染み込みにくく改良されたクリームを乗せ、更に回りをシュー生地で囲うようにしました。
このお菓子はパリで話題になり、やがてイギリスでも人気を呼ぶようになります。
シブーストクリームを使ったお菓子の中で、特に「サントノレ」といわれるものは、先ほどの通り、周りをシュー生地で囲ったものです。
一方、「シブースト」と言われるものは、パイ生地の上にりんごを乗せ、その上にシブーストクリームをたっぷり乗せていてこれは日本人パティシエがシブースト氏のレシピを元に考案し、パリに逆輸入されたケーキであると言われています。
