フランスとヨーロッパのお菓子ガイド

ブラン・マンジェ(Blanc Manger)

ブラン・マンジェは、フランス語で「白い食べ物(Blanc Manger)」という意味で、その名の通り白色のデザートです。

見た目がバヴァロワやムースに似ていますが、ブラン・マンジェはアーモンドミルクを使っていることが大きな特徴です。

オリジナルのブラン・マンジェは、アーモンドを挽いて抽出したアーモンドミルクに生クリームなどを足し、ゼラチンで固めたものです。

日本ではアーモンドミルクの代わりに牛乳を使い、バニラで風味付けするレシピがありますが、これは厳密にはブラン・マンジェとはいえないでしょう。

ブラン・マンジェの起源は、中東にあるといわれています。

古代中東で、アーモンドの粉を砂糖に入れてブラン・マンジェのような食べ物が作られたのが始まりで、その後7世紀にヨーロッパに伝わり、中世には多くの料理本にブラン・マンジェが登場するようになりました。

但し、当時は主に肉料理の一部として、サフラン、クローブなどと共に使われていました。

ブラン・マンジェがデザートとして独立したのは19世紀頃といわれています。

アーモンドは、滋養強壮成分があり、栄養価の高い食べ物として古くから知られていて、ブラン・マンジェは非常に高価な食べ物でした。

ですから、どちらかというと、栄養補給の意味合いで食べられていたのではないかと思われます。

現在ではデザートとして定着し、私たち日本人にも親しみのあるデザートです。

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