ダックワーズ(Dacquoise)
ダックワーズは、日本では小判型の形でメジャーになっていて、日本人シェフが考案したものです。
ダックワーズは、フランスにあるものと日本のものがあまりに違う、ちょっと特殊なお菓子の一つかも知れません。
フランスのダックワーズは、フランス南西部・アキテーヌ地方ダックスで作られる郷土菓子で、直径が20cm以上あるものです。
ダックスのダックワーズは、渦巻状の模様のアーモンド生地にプラリネ風クリーム(アーモンドベースのクリーム)を挟んでできています。
この生地を通称ダックワーズ生地といいますが、フランスでは、ダックワーズ生地を使って違うクリームなどを挟んだお菓子をあちこちで見かけます。
日本にこのレシピが伝わったのは20世紀に入ってからのことで、かつてパリの菓子店で修行をしていた福岡の菓子店「フランス菓子16区」のオーナーシェフ、三嶋隆夫氏がそのレシピを日本に持ち帰りました。
三嶋氏は、ダックスのお菓子を何とかして日本の最中のようなものにアレンジしたいと思い考案したのが、小判型ダックワーズです。
そして、このレシピはフランスに伝えられ、現在ではフランスでも小判型ダックワーズが売られるようになりました。
何とも不思議な話ですが、フランスではダックワーズの新たなレシピが逆輸入され、人気を得ているのです。
日本のものは手ごろなサイズで、食べやすさがポイントです。