アイスクリーム(Glace)
夏の定番アイスクリームは、コンビニなどでも簡単に手に入る氷菓です。
しかし、そもそもどのようにして生クリームや果汁を美味しく食べる技術が開発されたのでしょうか?
アイスクリームの起源は古代ローマにあると言われており、ローマ帝国が栄えた時代、カエサルや皇帝ネロらが、雪に果汁や樹液などでできた液体をかけた「ドルチェ・ビータ」という氷菓を食べていたそうです。
古代から中世にかけてのアラブ諸国でも、現在のシャーベットの原型となるようなものが食されていました。
現在の冷凍技術が生まれたのは、イタリアのパドヴァ大学でのことです。
16世紀初頭、パドヴァ大教員マルク・アントニウス・ジマラが硝石を水に混ぜて冷却する方法を発見しました。
その技術がフィレンツェで氷菓として応用され、カトリーヌ・ド・メディシスがフランス王家に嫁いだ時にフランスに伝わりました。
カトリーヌがフランスに連れて行った菓子職人の中に、シチリア出身の氷菓職人が含まれており、彼が生み出した木イチゴやオレンジ、イチジクなどの果汁からなるシャーベットが宮廷で絶大な人気を呼びました。
その後、1720年にはパリで生クリームを冷却させたいわゆる「アイスクリーム」が初めて発売され、商業的に成功しました。
その後はアメリカ、イギリス、ドイツなどがそれぞれ冷凍技術を開発し、現在の世界的な定番商品、アイスクリームが定着していったのです。