ビスケット / クッキー / ビスキュイ
日本では、クッキーとビスケットは、主に小麦粉でできた硬い焼き菓子を指します。
しかし世界的に見て、この区別というのは非常に曖昧なもので、広義では柔らかいものもビスケットに分類されることがあります。
それでは具体的に、世界ではどのように分類されているのでしょうか?
「ビスケット」という言葉は「ビスキュイ」というフランス語から来ていて、「二度焼きしたもの」という意味です。
古代ローマ時代には既にビスキュイは存在し、日本でいう乾パンのような保存食を指していました。
しかし、現在では乾パンのような硬いものだけでなく、外側がサクっとしていて中がしっとりしたようなビスキュイもあります。
そして、それらはケーキの生地としても使われているのです。
つまり、フランスでビスキュイ(=ビスケット)には硬い焼き菓子、小麦粉ベースのしっとりしたものの両方が含まれます。
またフランス以外の国を見てみると、小麦粉を主原料にした焼き菓子をアメリカでは「クッキー」、イギリスでは「ビスケット」と呼ぶのが一般的です。
そして「ビスケット」には温かいソフトな焼き菓子も含まれ、ケンタッキーフライドチキンで食べられるビスケットはまさにイギリスでビスケットと呼ばれるものです。
そのようなわけで、クッキー、ビスケット、ビスキュイという言葉は、実は私たち日本人が思っているよりももっと広い意味で焼き菓子を指しているのです。