フランスとヨーロッパのお菓子ガイド

シュークリームがあるのは日本だけ!?

シュークリームは、今や日本の国民的お菓子です。

しかし、シュークリームという単語は英語にもフランス語にも存在せず、この単語は、フランス語の「シュー」(「キャベツ」という意味)と英語の「クリーム」が結びついた、100%日本オリジナルの呼び名です。

日本では、シュー生地の中にカスタードクリームを入れているものが最も一般的ですが、このタイプのシュークリームは、実は日本以外ではあまり見られません。

シュークリームの輸入元であるフランスにもシュークリームは存在せず、強いて言うならば「シュー・ア・ランシエンヌ」というものが一番シュークリームに近いお菓子だと思われます。

しかし、これにしても、表面にスライスアーモンドを足すなどして食感に変化をつけていて、日本のものとはかなり違います。

英語では「クリーム・パフ」というものがシュークリームに一番似ていますが、これも日本のものとは別物です。

シュークリームが日本に伝わったのは幕末のころで、その当時来日したフランス人パティシエが作ったのが最初だと言われてます。

その後、数々の変遷があり、日本人に最も親しみやすい味や食感に変化し、最も呼びやすい名前がつけられたのだと思われます。

もっとも、外国の食材にオリジナリティを加えることが得意な日本人ですから、お菓子がこういう変遷を辿ったことも、不思議なことではないような気がします。

フランス及びヨーロッパのお菓子の歴史

お菓子にまつわる話

生菓子・パイ菓子

焼き菓子

デザート菓子

その他のお菓子