フランスとヨーロッパのお菓子ガイド

サヴァラン(Savarin)

サヴァランは、ブリオッシュ生地をラム酒のシロップにたっぷり浸し、中にはクリームを詰め、外側にアプリコットジャムなどを塗るお菓子です。

サヴァラン

パン菓子というカテゴリに入ると思いますが、日本ではケーキと同じように陳列されて売られていることが多いようです。

このお菓子が作られたのは、ポーランドの元国王スタニスラス・レツェンスキー公がドイツから持ち帰ったブリオッシュ、クグロフにあるといわれています。

ブリオッシュは、そもそもお菓子ではありませんでした。

小麦粉、卵、バター、酵母で作られるパンであり、お菓子という扱いではなく、あくまでも私たちが日常で食べるようなパンと変わらない存在だったのです。

しかし、美食家であったレツェンスキーは移住先のフランス・ロレーヌ地方に持ち帰り、そこでちょっとした食べ方のアレンジが加えられました。

レツェンスキーは歯が悪く、ブリオッシュをもっと食べやすいように上質の甘いワインに浸し、柔らかくしたのです。

このワインが後にラム酒に取って代わり、「ババ」という名前のお菓子になりました。

「ババ」が「サヴァラン」という名前に代わったのは、美食家であるフランスの司法官、アンテルム・ブリア=サヴァランに因んだのがきっかけです。

日本の洋菓子店で、サヴァランはあまり見かけるものではありませんが、フランスでは最も伝統的なお菓子として広く知られています。

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